ソニーXperia PROは約25万円で2/10から発売!ミリ波対応5Gスマホの実力に迫る

2021年1月26日にソニーから「Xperia PRO」が発表されました。Xperiaシリーズと言えば長年続く人気端末ですが、Xperia PRO はXperiaの中でも異色を放つ端末です。なぜなら販売価格が約25万円という、超高級端末として発表されたからです。

実際にSNSでは「高すぎる」とコメントがあふれていますから、20万超えのスマホに驚いた方は少なくありません。

ではなぜソニーは、Xperia PRO という超高級端末を発売することになったのでしょうか。本記事ではXperia PROの特徴や、どんな人におすすめの端末なのかについて解説していきます。

 

Xperia PROはミリ波対応のフラッグシップモデル

(参考:XperiaPRO公式サイト)

Xperia PROは「Xperia 1 II」をベースに作られたミリ波対応5Gスマートフォンです。開発が発表から約1年かかっての発売報道でしたから、待ち望んでいたユーザーも多いのではないでしょうか。

実はXperia PROは、一般消費者をターゲットとはしていません。なんと「プロ向け」のスマートフォンとして位置づけられています。

「プロ向け」にプロ向けと言うと分かりにくいかもしれませんが、例えば報道カメラマンや、プロカメラマン、Youtuberなど「映像関係者が使いやすい業務用スマートフォン」として作られたのです。

詳細スペックは後述しますが、映像のプロであれば、Xperia PROのスペックに対して25万円という価格は価値のある買い物になるでしょう。

またXperia PROは、sub6とミリ波に対応した次世代5Gスマホです。sub6では上り最大182Mbpsですが、ミリ波なら上り最大480Mbpsをとなり、8Kで撮った動画も一瞬でアップロードできるでしょう。

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Xperia PROのスペック

映像のプロに向けたスマートフォンとして発売されたXperia PROですが、スペックに特徴はあるのでしょうか。こちらではXperia PROのスペックをまとめました。

カラー ブラック/樹脂
サイズ(幅×高さ×厚さ) 約75mm×約171mm×約10.4mm
重量 約225g
バッテリー容量 4000mAh(内蔵電池)
CPU Qualcomm®Snapdragon™865 5G Mobile Platform
メモリ 内蔵(RAM/ROM) 12GB/512GB
外部 microSD/microSDHC/microSDXC(最大1TB)
ディスプレイ 約6.5インチ/有機EL シネマワイド™ディスプレイ/4K*1/HDR対応
カメラ メイン 16mm(超広角):有効画素数約1220万画素/F値2.2

70mm(望遠):有効画素数約1220万画素/F値2.4

24mm(標準):有効画素数約1220万画素/F値1.7

ToFセンサー

フロント 有効画素数約800万画素/F値2.0
外部接続 Wi-Fi IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth® ver.5.1
外部デバイス USB Type-C™

HDMIマイクロ端子(タイプD)*2

防水/防塵 防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)
付属品
おサイフケータイ®
情報取得/リンク(NFC)
生体認証 〇(指紋)
3.5mmオーディオジャック 〇(4極ヘッドセット(CTIA規格準拠)対応)
フルセグ/ワンセグ -/-
ワイヤレス充電
5G

こうしてみるとカメラ性能やCPUといったスマホの基本スペックは、他社のフラッグシップモデルとそう差はありません。

むしろ、流行の金属製ではなく樹脂製であったり、発熱を拡散するためにボディサイズが大きかったり、ワイヤレス充電も非対応といった特徴を見る限り、おしゃれで便利といった面はカットされています。

しかし、気になるのが「HDMI」の項目です。実はXperia PROは、スマートフォンとして世界で初めてHDMI入力に対応しました。HDMIの何がすごいかという点については、下記で詳しく解説していきます。

(参考:XperiaPRO公式サイト)

Xperia PROがプロ仕様の理由

Xperia PROはスマホ単体で使うメリットはほとんどありません。しかし一眼レフカメラやプロ向けビデオカメラと組み合わせれば、大きな威力を発揮します。こちらではXperia PROを使うメリットをご紹介していきます。

 ・HDMI対応によってカメラの外付けモニターになる

(参考:XperiaPRO公式サイト)

Xperia PROがHDMI対応になることで、スマホとカメラを接続して、Xperia PROをカメラの外部モニターとして使えるようになりました。しかもXperia PROは4Kに対応していますから、もちろん外部モニターの画質も4Kです。

これの何がすごいかと言うと、カメラ映像をXperia PROの画面を見ながら確認できたり、映像を即スマホに転送して、4K映像をそのまま生配信ができるのです。ピンチインで画面をズームインすれば、どこにピントがあっているか一瞬で判断することもむずかしくありません。

(参考:XperiaPRO公式サイト)

従来撮影には、カメラとパソコン、ポケットWi-fiなど多くの機材が必要でしたが、Xperia PROであれば、カメラとスマホだけで撮影~配信を完結できるでしょう。

・リアルタイム配信ができる

(参考:XperiaPRO公式サイト)

Xperia PROのメリットは撮影サポートだけではありません。

実はXperia PROは、配信機能にも強みを持っており、カメラから出力された映像をライブストリーミング配信できるのです。簡単に言えば高画質なリアルタイム配信が可能といえるでしょう。そのためYoutuberなどのクリエイターにもおすすめです。

またXperia PROでは、変換アダプターいらずでHDMI Type-Dと直接接続できるため、報道カメラマンとテレビ局が中継をつなぐ際にも利用が見通されています。

・高速通信が実現できる

(参考:XperiaPRO公式サイト)

Xperia PROでは5Gミリを効率的に受信するために、独自のアンテナ技術を搭載しています。端末の上下左右4箇所にミリ波アンテナが搭載されており、受信感度の高さが魅力です。

またXperia PROには個性的な機能として「Network Visualizer(ネットワークビジュアライザー)」が搭載されています。これは電波の感度や通信速度を、一瞬で視覚化できる機能です。「中継時の通信を安定化させたい」というプロのニーズを、的確につかんだ機能といえるでしょう。

・イヤホンジャックがまさかの復活

iphoneや他のアンドロイド端末でも、イヤホンジャックが廃止されるのが主流です。しかしXperia PROは、イヤホンジャックを復活させました。イヤホンジャックを搭載した理由は、もちろんプロからのニーズに応えるためです。いくらワイヤレスが主流の現代でも、プロの現場では、有線マイクを使う場面は多くあります。イヤホンの充電を心配する必要もありませんから、実にプロが使用することを意識した機能と言えるでしょう。

 

Xperia PROの購入がおすすめのひと

スマートフォンの機能を飛び越え、業務用カメラのサポートツールとなっているXperia PROは、動画を職業としているプロ向けの端末です。

プロが選ぶ業務用スマホと考えれば「4Kモニター」「リアルタイムストリーミング」「膨大なストレージ容量」「スマホ機能」をあわせた端末で、20万円はむしろお得といえるでしょう。

一方で、普段から一眼レフや業務用ビデオを使っていないという方には、残念ながらおすすめとはいえません。完全にオーバースペックです。

発売日は2021年2月10日(水)

toB向けの5GスマホとなるXperia PROは、2021年2月10日(水)より発売開始です。価格は税込み24万9,800円となっています。購入はソニーストアもしくは家電量販店からの購入可能です。docomoやKDDI、ソフトバンクといった通信キャリアからは発売されず、SIMフリーフォンとしての発売です。そのためSIMは、お客様自身がお好みで選ぶことができます。

まとめ

Xperia PROは、外付けモニター機能を搭載したプロ向けの5Gスマホです。5Gの超高速通信を活かすことで、カメラで撮った4K映像を、Youtubeなどにリアルタイムで配信できるようになりました。

価格ばかり目がいきがちでしたが、Xperia PROは、決して高すぎる買い物ではありません。むしろ映像クリエイターから見れば、価値のあるスマートフォンでしょう。

現段階ではミリ波の提供範囲はせまいものの、4Kでも通信速度を視覚化できる「ネットワークビジュアライザー」を使えば、通信の安定化が見込めます。

報道カメラマンやYoutuberなどの動画を仕事にしている方は、ぜひXperia PROを購入してはいかがでしょうか。