トイレの空き情報もスマホで分かる!?百貨店のIoT化で子連れママも安心

子育て奮闘中のお母さんの中には百貨店に子供を連れていくと大変だという方も多いのではないでしょうか。子供は突然トイレに行きたくなるし、突然疲れたと座り込んでしまいます。
それは当然だと思いつつも、空いているトイレを探し回ったり、休憩できる場所を探したりと、子連れの百貨店は何かと疲れてしまうものです。

でも、買い物には行きたいし、子供はおいていくことはできないとお悩みのお母さんに朗報です。5Gが、頑張るお母さんの救世主になってくれるかもしれません。

5Gによるリアルタイム情報の強化

これまで、1Gから2G、3G、4Gと進化してきた際、通信速度や容量が何倍になるなどのトラフィックの拡大によって、さまざまなサービスが普及してきました。ところが、4Gから5Gへの進化は、通信速度や容量の拡大に加えて、リアルタイムとの誤差がなくなる低遅延、同時に多数のデバイスを接続できる同時多接続という特徴の進化でもあります。

それにより、リアルタイムの情報を遠隔地に共有したり、身の回りのあらゆるものをインターネットに接続したりすることができるようになります。

特にこれらは、今までスマートフォンなどのサービスの中でしかビジネス展開がされてこなかったものも、5Gの普及により新たに自動車分野、産業機器分野、ホームセキュリティ分野、スマートメーター分野、IoT分野など幅広いビジネス分野に対象領域が広がるとして注目されています。

中でもIoT分野やホームセキュリティ分野は、家電製品などのIoT化、オートロックや防犯カメラによる住宅のセキュリティ強化が進んでいることから、一般家庭においても親しみの深い分野です。

冷蔵庫を例にとると、インターネットに接続された冷蔵庫は、買い物で外にでていても冷蔵庫の中身のリアルタイムの状況を常に手持ちのスマートフォンで確認することが可能になります。

さらに言えば、1秒前にお留守番中の子供が冷蔵庫の中のリンゴを食べても、お出かけ中のお母さんのスマホには『リンゴが減っている』ということが表示されるという訳です。

自動車分野や産業機器分野では、5G通信によってリアルタイムの情報が得られることで遠隔地からのロボットの操作が可能になり、更には自動運転も可能になることが期待されています。このように、リアルタイム情報が強化されることは、様々な分野に大きなインパクトを与えるといえます。

トイレの空き情報が分かるアプリ

5Gの普及によって、これまでよりもっと様々な商品がモノがインターネットにつながること、リアルタイムの情報が強化されることで恩恵を受けるのはもちろんビジネスマンだけではありません。

駅や百貨店のトイレのドアをインターネットに接続させることで、利用者がアプリ上でトイレの混雑状況を確認ができるサービスが出てきています。このようなサービスを利用することで、幼い子供を連れたお母さんも、突然の子供の要求にも慌てず、効率的に動くことができるようになります。

駅トイレでの活用事例

2018年12月20日から実際に東京メトロではアプリ上で駅トイレの空室状況を開示するサービスの提供を開始しました。駅のトイレの個室にセンサーを設置し、開閉状況を検知して配信することで、空室の状況を開示します。

対象の駅は、『上野駅』、『溜池山王駅』の駅トイレであり、利用者がアプリ上で『トイレの空室状況』をタップして、対象の駅を選択することでトイレの空室状況が表示されます。

現在のWi-Fiや4G回線では『〇分前の状況』などというように、リアルタイムとの誤差があるものの、5Gの普及により、常にリアルタイムの状況が把握できるようになります。多数のトイレが設置されていたとしても、5G通信であれば速度が遅くなる心配ももちろんありません。

駅での活用事例を受けた百貨店での利用

建物の階数も多い百貨店では、どこのトイレが空いているかという情報に加えて、何階のトイレが空いているかという情報も必要です。更に、授乳の必要がある子供を連れたお母さんにとっては、授乳室の有無の情報も事前に分かることでより利便性が増します。

百貨店では、駅トイレの空き情報提供の際に利用されたアプリケーションだけでなく、店内にある電子掲示板(デジタルサイネージ)に表示されることで、スマホを鞄の奥にしまっている方でもすぐに確認をすることができます。ここで利用されるデジタルサイネージとは、いわゆる店内の広告を電子化したもので、利用者が画面にタッチするとタブレットのように扱える優れモノです。

百貨店においてデジタルサイネージでの混雑状況配信はトイレだけではなく、レストランの混雑状況の配信などにも利用されているとのことです。

幼い子供を連れたお母さんにとって、トイレの空き情報がすぐに分かったり、授乳できる場所、休憩できるカフェがすぐに分かるようになったりすることで、今までよりお買い物が楽しめるようになるかもしれません。

百貨店のIoT化と今後の可能性

上記ようなサービスが展開されることで、百貨店のIoT化や駅のIoT化が進むことで子供をつれてのお買い物も、公共交通機関を利用した移動も楽になることが期待できます。

特にこのIoT化は、同時多接続やリアルタイム配信が可能な5Gが普及することで更に加速していくことが予想されます。例えば、百貨店に設置されているデジタルサイネージ、タップするとお店の情報が見れるとご存知でしたか?人が触ったりしなくても広告が切り替わっていきますから、何となく『お店の広告を自動で配信する電子広告』というイメージで、利用客に操作が可能と知らなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

デジタルサイネージは広告だけでなく、レストランのメニューを始め、それこそトイレの空き情報、お店の混雑情報などを開示している店舗も多くあります。このように、新しいものを知ることや、うまく活用することは、今後時間を有効的に使って生きる術になるといえます。

また、予想ではありますが、今後は百貨店においても『Amazon go』のように、カゴに購入する商品を入れてお店を出るだけでキャッシュレス等での決裁が可能になるようなことも実現されるかもしれません。

このようなサービスは5Gの利用が開始されているアメリカですでに行われています。やはり5Gが普及することで、これまでにはなかった便利サービス群が沢山あふれてきそうです。

まとめ

子供連れでのお買い物は何かと窮屈になることが多いという方にも、便利なサービスを利用することで、楽々にお買い物を楽しむことができるようになります。そしてそれらに、5G通信を利用することで、更に便利になることが期待できます。

いろいろなサービスに目を向けながら限られた時間を有効活用していきたいところです。