5G時代の「Sub6」「ミリ波」とは?高速通信を支える2つの周波数帯

5G通信

最近よく耳にする「Sub(サブ)6」や「ミリ波」という言葉。いったいどんな意味なのかと疑問に感じる方も多いでしょう。この2つは、5Gの登場と同時に広まった「電波の周波数帯」を示す単語です。

サブ6とミリ波には大きな違いがあり、5G時代では、ミリ波が重要な存在となっています。また5Gスマホを選ぶ際に、サブ6にのみ対応しているか、サブ6とミリ波どちらにも対応しているかで端末料金は異なってきます。

本記事では、サブ6とミリ波の特徴について解説。2つの周波数帯について知ることで、スマホ選びのヒントにもなりますから、ぜひ参考にてくださいね。

5Gの周波数帯にはサブ6とミリ波がある

次世代通信規格「5G」では、周波数帯として「サブ6」と「ミリ波」の2つが使われています。

サブ6とミリ波は、サブ6が3.6GHz~6GHz未満、ミリ波が28GHz~300GHzの帯域を利用しており、それぞれ異なる周波数帯域を利用。4Gの周波数帯は、3.6GHz以下でしたから、5Gではより高い周波数帯を使っていることが分かるでしょう。

 

高い周波数帯を使うほど、1度に大量のデータを安定的に運ぶことができるので、通信速度がアップ。「ミリ波>サブ6>4G」の順番で、高速通信が行えると言えるでしょう。

よく5Gが普及した世界では、遠隔ロボットや自動運転が使えるようになると話題になります。それはミリ波によって、膨大なデータを送受信できるからこそ実現しているのです。

5Gに周波数帯が2つあるのはなぜ?

5Gでは高速通信を行うための周波数として「サブ6」と「ミリ波」があります。高速通信でをするなら、より周波数帯の高いミリ波だけでも問題ないのでは?と考えられる方もいますが、なぜ2つの周波数帯が必要なのでしょうか。こちらでは、2つの周波数帯の特徴からメリット・デメリットを解説していきます。

サブ6とは?

サブ6の「サブ」は日本語で「~未満」という意味。サブ6とは6GHz未満の周波数帯を指した単語です。4Gの周波数帯(3.6GHz)と近く、現在販売されている5G端末の多くは、サブ6の周波数帯を使って通信を行っています。

サブ6のメリット

サブ6の周波数帯は4Gの周波数帯と近いことが特徴。周波数帯が近いことで4Gの技術を転用して、5Gとして運用することが出来ます。すでに4G基地局は全国に普及していますから、技術的な費用や時間をかけずに5Gエリアを広げることが出来るのがメリットです。

サブ6のデメリット

しかしながら、ミリ波と比較し広い帯域幅を確保できない点は、サブ6のデメリットでしょう。帯域幅が確保できないということは、データを大量に送受信できず、低速度化を招きます。遠隔ロボットの操作や自動車の自動運転といった膨大なデータを一瞬で送受信することはできません。

 

ミリ波とは?

ミリ波とは帯域幅が28GHz~300GHzと広いのが特徴です。これまで6GHz帯以上の帯域幅は、人工衛星などに利用されていましたから、まだほとんど利用されてきておらず、広い周波数帯を確保できます。サブ6と比較し帯域幅が4倍広いので、大量のデータを一瞬で送受信できます。

 

ミリ波のメリット

ミリ波は帯域幅が広いため、4Gの10倍の超高速通信を実現するだろうと言われています。また、超低遅延もミリ波のメリットの1つ。4Gの10ミリ秒の遅延と比較し、10分1のレスポンス速度を実現しています。10ミリ秒タイムラグがあれば、時速60㎞の車は約15cm進みます。ミリ波であれば、タイムラグなしで命令を実行できるので、自動運転などの技術への応用が見込まれるでしょう。

 

ミリ波のデメリット

通信速度やタイムラグが改善されるミリ波ですが、障害物に弱く電波がさえぎられやすいのがデメリット。スマートフォンでミリ波を使う場合、手でアンテナを遮ってしまったり、ミリ波の届きにくい場所で利用されることもあるでしょう。技術的な問題をクリアする必要があります。

 

5Gスマホはサブ6のみ、もしくは両方対応のモデルがある

現在発売されている5Gスマホのラインナップを見ていると、企業ごとに「ミリ波」への取扱い方が異なることに気づくでしょう。

シャープの「AQUOS R 5G」や、ソニーの「Xperia 1 Ⅱ」はサブ6にのみ対応。一方、サムスン電子の「Galaxy S20 +5G」や富士通の「arrows 5G」はサブ6とミリ波どちらにも対応しています。

シャープやソニーが、サブ6にのみ対応した理由としては、ミリ波の普及の難しさにあるでしょう。ミリ波は現在、空港ターミナルや駅などの人が多く集まる場所で、少しずつ普及が始まっています。しかしミリ波には、障害物に弱く、届く距離が狭いという問題点から、全国での利用はまだ先となる見通しです。

ミリ波の技術的な難しさと、普及スピードを考え、今後もミリ波に対する企業の動きは変わって来るでしょう。

 

ミリ波対応スマホが必要なのはどんな人?

企業ごとでミリ波の取扱い方が分かれる中で、全てのスマートフォンにミリ波は本当に必要でしょうか。

スマホで5Gの恩恵を受けるとすれば、オンラインゲームや高画質動画の視聴などがイメージできます。しかし現状でもゲームや動画を楽しめているわけですから、一般ユーザーがミリ波のメリットを最大限活かすことは、難しいかもしれません。

 

ミリ波対応スマホが必要となるのが、ビジネスシーンでの活用でしょう。例えばソニーから発売された「Xperia PRO」は企業向けのミリ波対応スマホ。

Xperia PROは「Xperia 1 Ⅱ」とスペックは似ていますが、アンテナやボディ素材を、ミリ波をキャッチしやすいよう変更しています。一眼レフや業界用のビデオで撮影した撮影したデータを、リアルタイムでスマホに転送することを想定した仕様となっているためです。

 

まとめ

5Gには用途の異なる周波数帯として「サブ6」と「ミリ波」が存在しています。現在中心となっているのはサブ6ですが、真の5G時代に向けてミリ波の整備は進んでいく見通しです。

一般ユーザーにとっては、ミリ波対応スマホを持つメリットは少ないかもしれません。しかしビジネスシーンでの利用を考えれば、ミリ波対応スマホの使い方は広がっていくでしょう。

今後5Gスマホを購入される方は、ミリ波に対応しているかどうかを検討し、自分に合ったスマホ選びをしていくことをおすすめします。