総務省が掲げる2020年までの5G構想の中身を徹底解剖【-5G実現にむけたワイヤレス社会構想とはー】

前回の総務省が掲げる2020年までの5G構想の中身の続きになります。前回の記事を読まれていない方はこちらからご覧ください。
日本は、世界の5Gにおける先頭グループの一員として2020年までに5Gを実現するということで2015年からのロードマップを引いています。
Contents
買い物における5Gを利用したワイヤレス社会の構想
5G利用したワイヤレス社会の構想の一つである買い物の分野において、総務省はIoTの技術も含めて検討をしています。
例えば、食品スーパー店内において買い物をするさい自宅の冷蔵庫と移動通信端末(スマホ等)が連動し、買い物する食品を見つけることができるようになります。さらに、決済に関しても今セミセルフレジなどでお会計をしていますが、将来的にはカートに乗せたままでオート決済ができるものなどを考えています。
また商品補充に関しても、いちいち全部の棚をみてまわらなくても簡単にどの棚の商品が足りないかをネット上で管理できるようなシステムを検討しているようです。
つまり5Gの特徴の一つである多数同時接続や低商品電力を活かしたセンサーなどを活かして買い物の体験が変わると指摘しています。
スポーツエンターテイメントの5Gワイヤレス社会の構想
2019年7月26日~29日にフジロックが開催されました。このときにソフトバンクの5Gプレサービスが開始されました。そのプレサービスとは、5Gの映像をLIVEで見れるというものとアプリを登録して実際にフジロックに参加体験できるというものです。
今回のサービスにおいてはライブのカメラ―からコンテンツサーバーを通じて5G端末、そして5G基地局に映像データがおくられ、各端末には4G基地局を通じて4G端末に配信されるというものでした。
方法に関してはまだまだありますが、大量データを簡単に送受信できる5Gだからこそできる映像体験サービスはこのようなエンターテイメントやスポーツ観戦などにおいて今後どんどん取り入れられることになります。
また2020年に開催される東京オリンピックには、まさにこの5Gの技術が利用されリアルタイムでの中継が5Gを利用して楽しむことができるはずです。
医療業界における5Gを利用したワイヤレス社会の構想
日本の離島や田舎に暮らす人々の救急医療というものは、高齢化とともに増えてきている状況です。実際に平成27年度における救急出動件数は約600万件で搬送人員数は約550万人となり過去最高になってきている状況です。
今後遠隔地や搬送中といった移動中の患者に対して、5G通信の大量データ送受信を利用して精彩な画像として送られ適切な処置や指示を事前に行うことが可能になります。
さらに5Gにおける超低遅延によりタイムラグのない医療ロボットを遠隔で優秀な専門医が手術することができる未来があります。
地方での暮らし5Gを利用したワイヤレス社会の構想
高齢化や田舎における過疎化がすすみ、地方での暮らしにおいて公共の交通機関の量が少なくなってきて来ている状況です。乗合バスの路線廃止状況として、平成18年度から平成23年の6年間の間に合計で1万1160キロの路線が廃止となりました。
公共の交通機関量が減ることで、田舎での暮らしが不便になろうとしてきていますが、5Gの技術をつかって自動運転が可能な自動車が開発されることで移動手段も人手を割くことなく対応することが可能となります。
さらにまわりに医療機関がなくとも、自宅の通信端末を利用して医師の診断も自宅にいながら対応することの実現も目指していきます。
農林水産業における5Gを利用したワイヤレス社会の構想
農林水産業において、5G回線を利用したドローンの操作を実現可能とし農作物のデータをセンサー等で情報を回収し、農地を管理できる未来を目指しています。
具体的には給餌ロボットや散水・薬剤散布ができるドローンなどを開発し、自宅からの農作物・家畜の管理ができるようになると期待しています。
建設業における5Gを利用したワイヤレス社会の構想
建設業に従事する人間も高齢化が進んでおり、55歳以上が全体の34%に対し29歳以下は10%程度にとどまっている状況です。ここから簡単に予想できる点としては55歳以上の人間が10年後20年後に引退していくときに、建設業における人材は間違いなく不足するとういう状況です。
このような農業と同様に人材不足を解消するときたいされているのが5Gの現場管理・重機操作です。超高速通信で現場の映像をドローンなどで遠隔地で受信し、地形の計測や重機の操作も超低遅延でタイムラグのない状態で操作できると予測しています。
つまり、無人の建設現場を実現することが将来的にできる社会が実現可能となるとし仕事のあやりかたがかわるとしています。
まとめ
5Gでさまざまな分野でのあり方が変わってきます。人材不足だからという点で多くの現場で今後5Gが利用・活用されることは間違いありません。そして、今後私たちは政府の掲げるこの構想が実現したときに何ができてどのような準備を事前にしておかなければならないのかを考えなければ、時代に置いて行かれてしまいます。
高速移動通信サービスの5Gの速さに、私たちの行動や思考が置いて行かれないように今後も情報をキャッチし対応するためにも5Gチョイスでは情報を発信してまいります。