地方創生においてローカル5Gに期待される活躍ぶりとは

来る5G時代の多様化した通信ニーズに対応して、地域や産業界それぞれの主体が5Gを活用したシステム、ローカル5Gを導入できる制度が整備されています。このように、地方においても5Gの通信インフラが整備されると、従来の地方の弱みとされてきた部分が強味に生まれ変わる可能性も秘めているといわれているところです。

5Gの特徴は『高速且つ大容量』『低遅延』『多同時接続』などがあげられますが、一体この次世代通信規格、5Gおよびローカル5Gは地方創生においてどのように活躍するのでしょうか。

今回は地方創生という部分に焦点を当て、ローカル5Gに期待される活躍ぶりについて言及してまいります。

なぜ地方創生においてローカル5Gが注目されるのか

そもそも、なぜ地方創生においてローカル5Gが注目されるのかという点ですが、前述のような、従来の通信環境にはない5G特有の特徴を生かして、スマートファクトリーや、スマート農業など、その他多様なニーズに応じた利活用が期待できるからです。

特に地方は都市部と比べて高齢化が進んでいる傾向にあるといわれています。現在、こうした地方へ住んでいる高齢者が、地方から都心部へ出かける際は、公共交通機関を利用したり運転のできる家族を呼んだりしているかもしれません。例えばそこへ、高齢者にも優しい街づくりを目指したコンパクトシティ整備においてローカル5Gを活用するとどうでしょう。ゆっくりと走る自動運転車の展開や、食材などの買い物の自動配送など、5Gを利活用したサービスの潜在需要は大きいといえるのではないでしょうか。

また、コンパクトシティであれば短期間でIoT機器を集中的に多数設置することも可能ですので、地方にローカル5Gを構築することで地方にも新たな商品やサービスを展開していくきっかけになることが期待できます。

ローカル5Gで実現する社会

現在は都心部と地方と比べて産業の発展や公共交通機関の充実などにおいての格差は否めない部分ではありますが、ローカル5Gを利活用することで地方でも新たなビジネスの発展や、展開に大きな期待を持つことができそうです。

では、実際に地方にローカル5Gを構築することでどのような社会が実現されるのでしょうか。

ローカル5Gによる遠隔医療

5Gはそもそも遠隔医療などを推進するものであるとして期待されていますが、ローカル5Gを地方に構築することで、都市部の医療機関に出向かなくとも遠隔で医療機関を受診できるようになります。また、逆もしかり、訪問医療などで都市部から地方に出向いていた医者も、地方の患者のところまで足を運ばなくても診察をすることができるのです。

特に、地方は高齢者も多いですから、ローカル5Gを活用した遠隔医療の技術は非常に重宝するといえるでしょう。

ローカル5Gによる観光地化

また、各地方それぞれ特産物や魅力的な観光地などがたくさんあるはずですが、いまいち知られていない場所があるのも事実です。それをローカル5Gを活用して都市部に向けた効果的な観光地プロモーションを行うことで、これまで知られてこなかった地方観光地への集客が期待できるでしょう。特にローカル5Gはリアルタイムの映像を瞬時に遠隔地に届けることが可能です。これがいわゆる『低遅延』という大きな特徴に当たるわけですが、これらを生かすことで、地方観光地におけるイベントを都市部で生配信などを行えば、地方の観光地を知るきっかけ、興味を持つきっかけとなり誘客効果を発揮できるとされています。

ローカル5Gによるテレワーク環境の整備

ローカル5Gは高速通信や、遠隔操作が可能であることから生活の利便性の確保や過疎地の観光地化などに役立つとされていますが、それだけではありません。

実はテレワーク環境の整備にも効果的であるとアナウンスされています。テレワークとは、いわゆる、テレ『離れた場所で』ワーク『仕事をする』ということですが、安定した通信環境に依存しますので、ローカル5Gが有効的になってくるということになります。

更に、離れた支社などに上司がいる場合のやり取りもローカル5Gの通信を利用してやりとりをしますので、タイムラグなどがなくなることが期待できるでしょう。

今後地方においてローカル5Gが一般化すれば、こうしたテレワークで働く女性が増えたり、働き方改革を促進させたりすることにもつながるのではないでしょうか。

ローカル5Gはセキュリティも担保できる

ローカル5Gは、ローカルと名の付く通り、モバイル通信以外に地方自治体や企業などが独自で5Gの通信環境を整えることができるローカル通信となりますので、高いセキュリティを担保することができるといえます。

企業や地方の自治体などにおいては、その団体のみで共有しているデータなども多いはずですので、セキュリティの担保はかなり重要事項であるのではないでしょうか。高い通信パフォーマンスを維持しながら高セキュリティを担保できるのはうれしいですよね。

また、通信事業者ではカバーしづらい地域で独自(必要な場所を必要な期間だけ)に基地局を設けることができたり、 他の場所の通信障害や災害などの影響も受けにくく、電波が混み合ってつながりにくくなかったりと、『ローカル』ならではのメリットがたくさんあげられます。

まとめ

ローカル5Gは、都市部だけではなく地方へ率先的に導入していくことで町の活性化につながることが期待できそうです。

過疎地域でのローカル5G導入について解説した記事でも、田舎ですと5Gのインフラ環境が整うのが都市部と比べて遅いのではといった問題を提起しましたが、町の活性化やコンパクトシティの整備において活用が期待されているローカル5Gに至っては、もはや地方から活用が広がっていくとい見方もできます。

人手不足や後継者不足に悩む地方ではローカル5Gによって一気に自動化や効率化が進むかもしれません。また、後継者難の農地や耕作放棄地などを集約して、先進的な遠隔農業や無人農業などの実現が早まり、結果的に生産が向上するのではないかということも考えられるでしょう。

いずれにせよ、ローカル5Gや5Gの地方での普及促進、そしてそれに伴う地域創生に大いに期待したいところです。