生活の安心安全を守る5G。これからの家電製品の進化

2月下旬ごろから日本のスマホメーカーなどでも5Gに対応したスマホが発表されるなど、3月末の5G商用化に向けて着々と進んでいるところです。

そのスピードこそ、4Gの100倍ともいわれ、多くの産業に好影響を与えるとされているこの5Gという通信規格。実は5Gが普及することによって、自宅の白物家電もIoT化が進みIoT家電としてホームネットワークやインターネットにつながるということが考えられています。

では、一体5Gによって家電はどのように進化していくのでしょうか。今回は近未来の家電について考えていってみましょう。

5Gで家電製品はどうかわる?

なんとなくホームネットワークやインターネットにつながった家電と聞くと次世代家電のように感じてしまいがちですが、実は5G通信商用化に向けて家電製品の変化は始まってきているのです。5Gは高速で大容量の通信が可能であることに加えて、低遅延、多数デバイスの同時接続などの特徴があることは以前の記事でも何度かご説明してきました。

こうした特徴は自宅の家電製品をインターネットに接続するのに好環境ともいえるのです。

ここでは5Gをすることで家電製品はどう変わるのかというところについて見ていきたいと思います。

5Gを活用するとデジタル家電はもっと高速通信が可能に?

パソコンやタブレットなどの通信機器はもとより、テレビなどの電波を利用する製品は特に5Gによる高速化の恩恵を受ける家電であるといえるでしょう。特に動画視聴においてはビッグデータでも瞬時に通信ができるようになることから、これまでよりも高解像度な映像を楽しむことができるようになります。

今後は4K8Kなどの高解像度な映像の配信も増えていくのではないでしょうか。

5Gを活用した次世代冷蔵庫

しかし、5Gの恩恵を受けるのは上記のようなデジタル家電に限りません。多くのご家庭に設置されているであろう白物家電、『冷蔵庫』もその一つとしてあげられます。これまでは、常備品がなくなったらその都度買いものにでなければなりませんでしたが、今後は5Gなどのインターネット通信を利用することで冷蔵庫から自動的に必要な食材を注文することができるようになるかもしれません。

あるいは、例ず子の中の食品と近隣スーパーの売り出し品をもとにその日のメニュを提案してぼたんを押せばそのまま近隣のスーパーに注文してもらうというサービスの登場も考えられます。

そうするとどうでしょう。小さいお子様のお世話でなかなか家から出ることのできないお母さんや、忙しくて買い物に出かけられないなんて方にも重宝することでしょう。

更には、5Gなどのインターネット通信を活用することで、外出先からもリアルタイムで冷蔵庫の中身を確認することができれば、不要なものの購入を防いだり、食品ロスを防いだりすることにもつながるのではないでしょうか。

5G,クラウドとつながる炊飯器

家に帰ったらお米が炊けていれば良いのにと・・思ったり、炊飯器の予約スイッチをおしてくるのをわすれてきてしまったりなどという経験をされたことがある方も少なくないのではないでしょうか。

そんな時、スマホに連動させた5G対応の炊飯器に外出先から連動させて、炊飯スタートのスイッチを押すことができれば非常に便利ですよね。

また、例えばクラウド上に保存したスケジュールと連動して、出発時刻に間に合うようにごはんを炊き上げてくれるといった機能があれば日々異なるスケジュールで動いている人にとっては毎日炊飯予約時間を変更したり、変更し忘れなどの手間や心配がなくなります。

冷暖房家電も5G化

炊飯器だけでなく、冷暖房家電もクラウド上のスケジュールと連動することで便利な機能を提供できる家電の一つです。例えば、非常に寒い日、帰宅時間ちょうどに暖かいお部屋が用意されていたらどうでしょう。一人暮らしの方には特にうれしい機能なのではないでしょうか。

また、GPS機能を利用すれば、自宅に近づいたら自動的に冷暖房のスイッチを入れられるという機能も搭載されるかもしれません。

5Gが住宅のセキュリティも担保

とはいえ、ここまでご紹介してきた家電製品は、これまでのWi-Fiや4G回線でもそれほど不便にならないものではあります。ただ、5Gが普及することによって様々なものがインターネットに接続されるようになることで、これまでインターネットとは無縁だと思われてきたものまでIoT化が進みますよということです。

実際、5Gが普及することにより、その機能が飛躍するといわれているのは防犯カメラなどのセキュリティです。先述に5G通信を活用することによって、高解像度なデータを瞬時にやり取りできるとご説明しましたが、これまでの通信環境ではどうしてもビッグデータの通信を瞬時にやり取りすることは不可能でした。そのため、リアルタイム性が追及される防犯カメラなどではその映像が低解像度である場合がほとんどだったのです。

しかし、5G通信を活用することによって高解像度なデータを瞬時にやり取りすることができるようになったり、その映像をもとにAiで画像認識をすることもできるようになるなど、飛躍的に防犯カメラの性能が上がることが期待されています。無人店舗の実現もこうしたAiカメラの活用や5Gの商用化を見越した取り組みの一つともいえるでしょう。

更に防犯カメラはすでにスマートフォンと連動したものも増えてきていますから、このような防犯セキュリティ機器を自宅のセキュリティ担保として取り付けることで、不審な人物をスマホで発見したらそのまま通報することができたり、高解像度な画像をそのまま警察に提出することで犯人の特定を早めたりすることもできるかもしれません。

5Gは生活をより便利に、安全に

5Gの普及は、単に回線速度が向上したり、スマホの応答が良くなることにとどまりません。様々な機器がインターネットにつながるきっかけとなり、それを可能にすることでIoTを普及させる原動力となるといえるでしょう。

住宅における家電製品でも、スマホと連動させることで、それぞれの家電が1日のスケジュールを把握し、人間の日々の行動に合わせて家電が動作する未来がやってくるかもしれません。

はたまた、5GはAi機能を更に向上させるともいわれていますが、Aiを搭載した家電からは『今日は冷蔵庫のこの食材の期限が近いのでメニューはこれでいかがですか』などといった提案がされるようになる可能性もあります。

そして、防犯カメラはもちろん、これらの家電製品にもすべて防犯機能まで備え付けておくことができれば、連動したスマホに緊急時にそれぞれ連絡をすることができたりするかもしれません。

まとめ

と、このように、5G通信はますますこれからの私たちの生活を便利にしたり安心や安全を守ってくれるものであるといえそうです。

実際に、介護や育児に追われている方、一人暮らしの方、共働きで家にいる時間が少ない方、外出先にいながら自宅の環境もしっかり把握できたり、家にかえった時点でやるべきことをスマホから操作できればすごく便利ですよね。

これから5Gが商用化されることによってますますこのような便利な家電製品が普及していくことが考えられます。身の回りや生活、家族の安心安全は5Gにお任せできそうですね。