auの5Gは2020年3月からサービス開始なのか?取り組んでいる5Gの実証実験とは

ソフトバンクやドコモは2019年7月の時点でプレサービスにおけるリリースや開催などをすでに行っている一方で、今回5Gの割当にてドコモと同等の3枠を獲得したKDDI/沖縄セルラー電話であるauはまだプレサービスの発表がありません。今回は、そのauのサービスは他キャリアと比べ、いつ5Gサービスが開始されるのかということや今取り組んでいる内容について紹介したいと思います。

ドコモの5Gはいつからサービス開始になるのか?サービス開始に先駆けたプレサービスは2019年9月20日からスタート

日本初の5Gプレサービスをフジロックで開始したソフトバンク

auの5Gサービス開始は2020年の3月頃にスタート予定

出典:http://www.soumu.go.jp/main_content/000613735.pdf(P3)

auの5Gサービスの商用開始予定は2020年の3月頃ということで、すでに総務省における割り当て時の申請内容に明記しております。

またトライアルにかんしては、2019年度中ということで記載してありますが、ドコモやソフトバンクと違い言及を避けております。今回ここできになった表現として、他社はプレサービスとしているのに対し、auはトライアルという表現をしていることから可能性として広域もしくは実践的に何か5Gのサービスを行うのではないかと期待してしまいます。

無人のショベルカーを工事現場で動かす実証実験


一方でau5Gでは、いまま多くの5G実証テストを行ってきております。その一つとして5Gの工事現場利用のものです。

映像にもある通り、無人のショベルカーが動いているのがわかります。これは5Gの通信技術を活かし現場における映像情報を遠隔で取得し、同時に遠隔から重機の操作を行っております。

これには5Gの特徴である3つの技術である2つ

  • 超高速通信
  • 超低遅延

両方の技術がいかされています。重機の操作をされてたことのある人であればわかるかと思いますが、重機の操作は1ミリの動きでも大きな誤差が生まれてしまうものであり、繊細な操作技術が求められるものです。

その繊細な操作を遠隔でまるでラジコンのように操作できるとは、大抵の経験者は思いません。理由は操作データの遅延があるかと考えます。

しかし5Gの技術により超低遅延による操作データの誤差や映像の誤差もないため映像のように工事現場にて重機を遠隔でも操作することができております。将来的にこのような技術を活かし人手不足である工事現場において5Gによる遠隔地からの重機操作や現場監督などが進んでいくことが予想されます。

スポーツ観戦における新しい体験の提供を春高バレーにて実証実験

視点の切り替えからAR機能の活用、映像を通してのスコアや実況、選手リストの確認、できるというものでした。こちらの技術も5Gの超高速技術が使われています。

一方で、こちらの実証実験に関しては超高速通信以外はほとんどARの技術によるものでした。つまりユーザーはスマホを観戦対象にむけなければならないという行動が発生しているような印象を受け、実際の臨場感ではなくなってしまっている印象です。

その後プロ野球におけるリアルタイム自由視点公開実験の映像だが、こちらにおいても基本片手にタブレット端末をもっての観戦というとこで自由な視点で野球を楽しめるのであればいいのですが、基本これであれば野球場に行く意味がないように感じてしまいます。

もしこの技術自体が自宅でも見れるというのであれば、ある意味ビール片手に野球観戦しているお父さんにはいいのかもしれません…

サッカー日本代表戦会場の横にて8K VRライブ体験

一方で最近行われたスポーツ観戦イベントとして、2019年6月におこなわれましたこちらのひとめぼれスタジアム宮城で6月9日に行われたキリンチャレンジカップ2019では、隣接する競技施設にて「JFAフットボールパーク/PKチャレンジ in 宮城」が行われていましたが、この状況を8K VR体験コーナーにて体験できる取り組みを行いました。

VRということもあり臨場感あふれる映像を体験することができた来場者は、VR体験後に360度カメラが設置されている補助競技場まで足を運んでいたそうです。

まとめ

技術的にもアンテナ的にもドコモと同じかそれ以上をもつKDDIのauですが、今回の5Gサービスにおいては他2社とくらべて若干技術的にも遅れている印象を受けています。理由としてはプレサービス自体が広い範囲で実施されないという点、実証実験として掲載されているものが限定的なエリアでのみ実施されているという点からです。

KDDIにおける技術そのものはレベルの高いものであるかと思いますが、個人の意見としては特にスポーツ観戦・エンターテイメントにおける視点からみると、現場にいるような臨場感を5Gでは得られるものが、逆に球場や競技場において生の映像をみるのではなくディバイスを通してみるという発想がいまいち共感できない納得ができないものでした。

さらに、他企業と比べてホームページ上に出す情報から受ける印象としては比較的企業とのパートナーシップや福山市との実証連携などという5Gの広域におけるサービスの展開を考えているようにも見受けられます。もちろん5Gは総務省が例えているようにB2B2Xという形ではありますが、auキャリアユーザーにとって将来性をより感じれる5Gサービスの展開をすすめていってもらいたいと感じます。