ARとVRの違いとは?5Gの必要性とともに解説!

2020年は5G元年とも呼ばれ、docomoやau、ソフトバンクから次世代高速通信技術を搭載した「5Gスマートフォン」の提供が開始されました。5Gは、超高速・超低遅延・同時多数接続という特徴から、ビジネスや暮らしを進化させて行くでしょう。
超高速通信が行なえる5Gは、ARやVRとの相性が良く、AR・VR業界の急激な成長を後押ししています。5Gを活用することで、膨大な映像データも一瞬で処理できますから、私たちの暮らしにもARやVRが大きく関わってくるかもしれません。
本記事では5Gの必要性や、AR・VRの基本的な情報について紹介していきます。
Contents
ARとVRの違い
ARとVRという言葉は聞いたことがあっても、具体的にどんな意味なのかは分からない方もいるでしょう。よく似た言葉である2つは、どちらもリアリティー(Reality)という単語が使われていますが、一体どんな違いがあるのか解説していきます。
ARとは拡張現実
ARは、オーグメンテッド・リアリティー(Augmented Reality)の頭文字を取った単語でで、日本語では「拡張現実」と訳します。ARは現実世界に、CGやホログラムを作りだすデジタル情報です。
ARを社会に普及させたのは「ポケモンGO」ではないでしょうか。スマートフォンのカメラを起動すると、現実世界にポケモンが映し出される仕組みとなっており、ポケモンGOは日本を含めた世界中で話題となりました。
このようにARは、あくまで現実世界の延長線上にある映像を示します。
VRとはバーチャル空間
VRはバーチャル・リアリティ(Virtual Reality)の頭文字を取った言葉で、日本語では「仮想現実」と訳します。仮想現実は、ゴーグル型の端末を頭に装着することで、視界360度すべてに映像が映し出されます。また専用のリモコンやグローブを付けることで、手の動きをセンサーが感知し、あたかも現実世界にいるかのような体験ができるでしょう。
ゲーム業界で有名なPlay Stationでは「Play Station VR」と呼ばれる専用VRゴーグルで、200種類以上のVRコンテンツを楽しめます。さらに今後は「Play Station 5」も2020年末に発売予定とされており、VRを活用したゲームのクオリティが向上すると予想されています。さらに360度に仮想現実を構築できるので、ライブ映像や、旅行体験など没入感の高いエンタメを楽しめるでしょう。
ARとVRのメリット・デメリット
ゲームやエンタメとの親和性が高いARとVR。今後は、ビジネスや日常生活での活用が想定されており、家庭への普及も期待が高まります。
以下でAR・VRそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介。メリットが目立つVR・ARですが、普及が進まないのには両者に共通したデメリットが存在しているため、チェックしていきましょう。
ARのメリット
ARのメリットは、現実世界とCGを組み合わせることで、現実世界を豊かにしてくれる点でしょう。
例えばCGで家具を再現して、家の中に置いた時を大きさを確認することが出来たり、GPSを活用して、実際には見えない星座の線を空中に描くこともできるでしょう。
ARのデメリット
ARのデメリットとしては、リアルな映像データはデータ量が大きすぎて読み込むのに時間がかかったり、映像がチープで現実世界との違和感が起こりやすいという点が挙げられます。
具体的なイメージとして、人気のスマートフォンアプリ「SNOW」では、自分の顔をカメラに映すことで、ヘアスタイルやヘアカラーを変更することが出来ます。しかし顔とのズレや光の加減が調整できず、カツラをかぶっているかのような違和感が起こりがち。
あらゆる業界でARを現実世界で活用するには、映像のリアリティを高める必要があるでしょう。
VRのメリット
VRを使うメリットとしては、現実では訓練できない状況をも作り出せるため、企業においては従業員の危機管理意識を高めることが出来るでしょう。
例えば建設現場では、重機の遠隔操作のシュミレーションを行なえたり、現場で起こりやすい事故を体験することで、現実での事故率を下げることが期待されています。
また家庭でのVR利用では、人気アーティストのライブを、臨場感溢れる状態で楽しむことが出来るかもしれません。
VRのデメリット
VRのデメリットとしては、膨大な映像データをリアルタイムで処理する必要があるため、画質が荒かったり、映像の読み込みが遅い可能性があります。
また、VRをつけていることで「VR酔い」が起こる方もいらっしゃるかもしれません。VR酔いとは視界の動きと映像の動きにズレが生まれることで起こるもので、乗り物酔いをしやすい方は懸念点になるでしょう。
AR・VRにおける5Gの必要性とは
AR・VRの問題は、現在の通信技術ではデータ処理に対応しきれていないことでしょう。
今後普及が見込まれる5Gは、通信速度は4Gの20倍、遅延速度は10分の1、同時接続台数は10倍とされています。そのため、これまで処理できなかった映像データも一瞬で読み込むことが出来るでしょう。
例えば5Gが普及した社会のARでは、雑誌などのイメージ実体がなくても、AR上で新しい髪形をイメージできたり、友人からメッセージが届いた際も、ARを使えば空中にメッセージを表示出来たりとスマートフォンさえいらない世界がやってくるかもしれません。
またVRでは、これまで以上に高画質な映像や膨大なデータを処理することで、友人と一緒にオープンワールドのVRゲームを楽しむことが出来たり、またVR酔いも身体の動きを瞬時に映像データに反映させることで、解消する事も可能となるでしょう。
まとめ
AR・VRコンテンツは膨大なデータを取り扱うため、5Gの普及と共にAR・VRも広まっていく見通し。アニメやSFの世界の話だったARやVRが、すぐ身近なものとなってきています。。今後これらが活用されていけば、私たちの生活はより豊かになっていくでしょう。今後も5GとAR・VRの情報から目が離せません。。