ソニーが5G対応のスマホ『Xperia 1 II』を発表!5G対応で従来のスマホと変化した点は?

今年2020年のオリンピックイヤーは特に、5Gお披露目の場として期待が高まっているところですが、モバイル各社から5G対応のスマホの発表も増えてきました。そうした中、先日のシャープによる5Gスマホの発表に続いて、先日2月24日に発表されたのがソニーモバイルによる5G対応スマホ『Xperia 1 II(マークツー)』です。

本記事では、ソニーの5Gスマホ『Xperia 1 II』の主な仕様と価格帯、4Gからの変更点などを解説して行きたいと思います。

 

ソニーが発表した5Gスマホとは

ソニーは2020年2月24日、初の5G対応デバイス『Xperia 1 II』を含む、新型スマートフォンを2機種発表しました。これらの製品はAndroid 10を搭載しており、2020年春以降に日本を含む国と地域での発売が予定されています。

5Gスマホ『Xperia 1 II』

『Xperia 1 II』は、2019年発売の機種『Xperia 1 』の後継機種とされており、5Gの高速通信で、撮影した大容量データの送信や4Kコンテンツのストリーミング再生などをより快適に楽しむことができます。また、Xperia 1では廃止されていた、3.5mmイヤホンジャックも復活しました。音質重視の有線派の方にはうれしい変化かもしれません。

ディスプレイのサイズはXperia 1 とさほど変わりはありませんが、バッテリー容量が増量したことに伴い、重量は3グラムほど重たくなっています。

『Xperia 1 II』の主な仕様は下記の通りです。

 

  • 5G通信に対応
  • android10搭載
  • 世界初となるAF/AE(オートフォーカス、自動露出制御機能)搭載のカメラ。高速連写も可能
  • トリプルレンズカメラ(すべて1220万画素)搭載、前面カメラは800万画素
  • 画面アスペクト比は21:9、4K HDR対応有機ELディスプレイ
  • ワイヤレス充電対応の4000mAhバッテリー
  • 防水、防塵性能を整備

カラーについては、ブラック、ホワイト、パープルの予定ですが、国や地域によって発売カラーは異なると言われています。気になる価格はまだ公式発表されておらず、正式な価格は分からない現状です。ただ、欧州では1100ユーロ(約13万円)前後になると報じられていますので、日本でも13万円前後の価格で販売となるのではないでしょうか。

ミドルレンジモデル『Xperia 10 II』も発表

更に、今回日本でも発売が発表されたのが『Xperia 10 II』です。前回のモデル『Xperia 10』は、日本では未発売でしたが、『Xperia 10 II』は、日本を含む各国で展開予定とされ、『Xperia 1 II』のミドルレンジモデルとして期待されています。『Xperia 10 II』は『Xperia 1 II』と同様にアスペクト比21:9の約6.0インチディスプレイや有機ELを搭載し、背面にはトリプルカメラを採用しています。更に本体は防水と防塵に対応しており、3600mAhのバッテリーを搭載、今シリーズで話題となった、イヤホンジャックも搭載しています。Xperiaのミドルレンジモデルにおいて、トリプルカメラや有機ELが搭載されるのは初めてです。

このように、大まかなハードウェアにおいては『Xperia 1 II』と同じです。しかし、通信性能においては5G通信非対応、セキュリティ機能を少々グレードダウンさせるなど、センサーやソフトにおいてコスト面を考慮した『Xperia 10 II』独自の仕様となっています。

また、カラーはブラック、ミント、ホワイト、ブルーの予定ですが、これも『Xperia 1 II』と同様に、各発売国によって発売カラーは異なります。価格についてはこちらも未だ公式発表はありません。前回のミドルレンジモデルが5万円前後であったことから、同等の価格もしくは少々値上げした価格での販売となるのではないでしょうか。

5Gスマホ『Xperia 1 II』のここがすごい!

このように、5G時代にふさわしい、4K、HDRディスプレイ、リフレッシュレート90Hzの残像低減、8GBのメモリ、大容量バッテリー、ワイヤレス充電に対応するなど、『Xperia 1』から大幅な進化を遂げたのが、この『Xperia 1 II』です。

Xperiaシリーズから初の5G対応スマホとなったわけですが、具体的にどのようなところがすごいのでしょうか?また、5G対応スマホにおける5G通信の出番はどのようなところなのでしょう?

一眼レフカメラ『α』の技術を活かした高速連写

ソニーの一眼レフカメラである『αシリーズ』の技術を活かして、自動で被写体にピントを合わせるオートフォーカス機能や自動露出機能を追従し、1秒につき20コマの高速連写をすることができます。これは『Xperia 1』の倍の速さで、一眼レフ『α9』と同じ枚数です。

これらの大容量データを別のデバイスに送信したり、4Kコンテンツのストリーミング再生をする際に5Gの高速で大容量の通信を利用することでより快適に楽しむことができるようになります。

4K HDR対応6.5インチ有機ELディスプレイ

6.5インチの有機ELディスプレイはアスペクト比21:9の長辺側が非常に長いディスプレイです。シネマスコープと呼ばれる映画のワイドスクリーンサイズと同じアスペクト比率であり、ソニーではこの大画面が生み出す『Xperia 1』の体験を『シネマワイドディスプレイ』と名付けてデザインのコンセプト名称にもしています。

大画面且つ、高画質な映画を5G通信を利用してローディング状態になることなく、楽しむことができれば、スマホにおけるさらなるエンターテイメントが期待できるのではないでしょうか。

このように、デザインと操作性を犠牲にすることなく、大画面ならではのエンターテイメント性を追及したバランスの良さが魅力的です。

臨場感マックスのサウンド

カメラ、ディスプレイと並ぶ特徴は高品質なサウンドです。これまで廃止となっていた有線型のイヤホンジャックを備えるほか、フロントスピーカーは左右均等に配置されています。従来のスピーカーは片方が底面に向いていたため、音の出る方向がやや異なっていました。今回の『Xperia 1 II』は音がまっすぐユーザーに向かうように変更されているといいます。

特に、音楽再生時の音質は、ソニー・ミュージックエンタテインメントとの協業による独自チューニングで、ボーカルや楽器などの高品質なサウンドから、その場にいるかのような臨場感を実現することができます。

こうした音質のよい音楽や映像の再生においては、大容量の通信を必要としますが、これも5G通信に対応したスマホであればストレスなく通信を行うことが可能になるでしょう。

5G対応のスマホで何が変わる?

このように、映像やそれにともなう音質、画像などの高品質化に伴い、多くの通信容量を必要とするようになるわけですが、ここで活躍5G通信です。もはやそれの逆であるかもしれません。『5G通信が開始するから、画像や動画の高品質化が実現する』と表現するほうが的確でしょう。

というのも、これまでの通信規格において4Kや8Kのコンテンツのやり取りやストリーミング再生などにおいて多くの時間を要していました。そのうえ、沢山の通信容量を必要としますので、Wi-Fi環境のない場所であればすぐに速度制限にかかってしまったりしていたのです。しかし、この5G通信であれば4K8K映像もストレスなく再生したり他デバイスに送信したりすることができるようになります。

言うならば今までの通信では実現できなかったことが、実現するということです。

更に、世の中の『IoT化』にともない、家電など様々なモノがインターネットに接続されるようになります。5G対応のスマホが普及していくことで、5Gスマホに対応した電化製品なども今後増えてくるようになるでしょう。

ただ、5Gはこれまで携帯電話向けに使われてこなかった電波を新たに5G用に割り当てることで高速大容量通信などを実現するわけですが、そのため、5Gアンテナを街中にゼロから建設しなくてはなりません。

5Gスマホの発売当初は5Gにつながる場所が限定的になるかもしれないことを頭に入れておきましょう。

とはいえ、2020年末にはスマホ市場全体の15%が5G対応のスマホになる可能性があるという意見もあります。モバイルキャリアは5G対応スマホの普及を急ぐため、こうしたインフラ整備も急いでいるのではないでしょうか。いち早く安定したインターネット環境で5Gスマホを楽しめることを期待しておきたいところですね。

まとめ

春に向けて、新生活が始まるさなか、新しいスマホを購入しようと考えている人も多いことでしょう。はたまた、はじめてスマホを持つ方などもいらっしゃるのではないでしょうか。

そうした中、次世代型5G対応のスマホは各社続々と発表してきています。先日はシャープ、それに続いて今回ご紹介した『Xperia 1 II』、更にXperiaは映像制作などプロフェッショナル向けソリューションにも対応した、5Gミリ波帯対応デバイスも開発中です。

このように、今後は5G対応スマホが主流になってくることが予想されますので、是非、今春買い替えを検討されている方は5Gスマホを検討されてみてはいかがでしょうか。